2011年09月12日

本店の住所の決め方(1)

Q:法人の本店住所はどのように決めたらよいでしょうか?

A:住所は最初から決まっているのだから、決め方も何もないだろう、正しく記載すればよい、と思われたかもしれません。しかし、住所の表示の仕方をきちんと理解している人はほとんどいません。

まず、基本から。

住所をどのように表示しようと勝手である。

これはどういうことでしょうか?「東京都千代田区大手町1−1−1」という住所があるとしましょう。これ以外ないのではないか、と思われるかもしれません。この場合、会社の本店所在地としては次のような表示が考えられます。

1.東京都千代田区大手町1−1−1
2.東京都千代田区大手町1丁目1−1
3.東京都千代田区大手町1丁目1番−1
4.東京都千代田区大手町1丁目1番1号
5.東京都千代田区大手町一丁目1−1
6.東京都千代田区大手町一丁目1番1号


上記、どれを採用しても登記はできます。法務局から、「この住所の表示は間違いです」と言われることはありません。ではどれを選ぶべきでしょうか?結論から言えばどれでもよいと言っても過言ではありません。

住所というのは、単純に「郵便物のためにある」と考えて構いません。ですから、上記どれかで登記すれば郵便物は届きますから、問題はないと言えるのです。

しかし、法的にはどれが正解なのでしょうか?答えは6番目。一番最後の住所です。

住所の表記方法は住居表示が実施されている地域(都市部)とそうでない地域(郡部)で異なるルールが存在しています。いわゆる都市部であれば、住居表示が実施されています。住居表示が実施されている地域というのは必ず「丁目」がついていますからすぐにわかります。根拠法を示します。「住居表示に関する法律」という法律です。

(住居表示の原則)
第二条  市街地にある住所若しくは居所又は事務所、事業所その他これらに類する施設の所在する場所(以下「住居」という。)を表示するには、都道府県、郡、市(特別区を含む。以下同じ。)、区(地方自治法 (昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の二十 の区をいう。)及び町村の名称を冠するほか、次の各号のいずれかの方法によるものとする。
一  街区方式 市町村内の町又は字の名称並びに当該町又は字の区域を道路、鉄道若しくは軌道の線路その他の恒久的な施設又は河川、水路等によつて区画した場合におけるその区画された地域(以下「街区」という。)につけられる符号(以下「街区符号」という。)及び当該街区内にある建物その他の工作物につけられる住居表示のための番号(以下「住居番号」という。)を用いて表示する方法をいう。
二  道路方式 市町村内の道路の名称及び当該道路に接し、又は当該道路に通ずる通路を有する建物その他の工作物につけられる住居番号を用いて表示する方法をいう。


「住居」表示ですから、建物に対して付けられるわけです。田舎だと建物がない部分が多いので住居表示には適しません。上記では二つ書かれていますが、基本的に「街区方式」になります。街区符号というのは○番にあたる部分、住居番号は最後の数字ですね。

丁目の部分の数字ですが、日本は漢字の国ですから、「三丁目」と書くのが正式。「3丁目」ではありません。

会社本店所在地を登記する場合、正式な住居表示で登記しなければならないという決まりはないので、「1−1−1」と書いても登記は通ります。ただ、私たちのような仕事をしている人から見ると、若干素人っぽく見えることもあります。つまり、「この会社、住居表示を知らないのかな」ということです。迷うのなら法的に正しい表記、つまり「○丁目○番○号」にしておけば問題ありません。こういうところで素人とプロの差が出るとも言えますね。

部屋番号や建物名を入れるべきかどうかですが、これも決まりはありません。「1−1−1−203」で郵便物が届くのなら問題ありません。「1−1−1 ○○ビル203号」としても可です。建物名が入っている方が営業上、お客様に対して親切であるとも言えます。

住居表示が実施されていない地域の住所の決め方については次回説明します。


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posted by 高橋衛 at 22:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 法人の知識

2011年09月04日

1株の発行価額、発行株式数

Q:株式会社の株式は1株5万円で発行すると聞いたことがあります。これは決まっているのですよね?

A:いいえ、決まっていません。現在1株をいくらで発行するかは全くの自由です。

以前は株式というものは額面株式と無額面株式の2種類がありました。額面株式というのはお札のように、株券に「1株 1万円」とか「5株 5万円」とか書いてあるもの、無額面株式というのは単に「100株券」という形で株数だけが書いてあるものです。

今現在、額面株式という概念は会社法にありません。株式の価値は日々変わっているのですから(公開されているトヨタやホンダの株の価格は日々変動していますよね)、1株いくら、と記載することは意味がないということです。毎日あるいは1秒ごとに書き換える必要があるということになるからです。

このような考え方から、1株=いくらという額面株式というものは会社法成立とともに消滅したのです。ちなみに未だに額面株式が存在していると考えている経営者は少なくありません(年配の方ですと、説得するのが大変です)。

額面株式が存在しませんから、資本金は次のようになります。

1株の発行金額(発行価額という)×発行株式数=資本金

=にならないやり方もありますが、それは考えなくて結構です。上記の式で考えて構いません。

昔ですと、例えば資本金300万の場合は、

5万円×60株=300万 と一律に決まっていたわけです。

ところが現在は、

1万円×300株=300万 としても良いし、
100万円×3株=300万 としてもかまいません。

ではどうすべきなのか、ということですが、基本的な考え方を伝授しておきます。

特段の理由がない限り、発行する株式数はできるだけ少なくする

これはどういうことかと言いますと、相続を考えてもらえばわかります。

上記の例で300株発行しますと、相続の度に株式が多くの人にばらけてしまいます。3人兄弟が平等に引き継げば100株ずつ持ちます。その下の代になると、配偶者やら子供やらで二桁の人数になります。株主の管理だけでも大変です。

こうなると経営者は落ち着いて経営できません。株を持っている人が絶対的権力者ですから、常に顔色をうかがう必要がでてきます。これは好ましい状況ではありません。

ところが1株しか発行しなかったとします。1株300万です。こうしますと、その一株は、次の経営者が引き継ぐことになるのが普通。そうなれば兄弟が何人いようと問題は起きません。一子相伝が可能になります。血縁関係のない人に譲渡する場合も非常にスムーズです。

ですから昔ながらのやり方で、深く考えずに安易に1株5万円で発行すれば良いというものでは決してありません。非常に安易に設立している株式会社を多く見受けます。素人とプロの違いはこういうところに現れます。

将来どうなるかわからない、という人もいるでしょう。そういう場合は極力株数を少なくすべきです。1株でも何ら問題はないことを知っておいて下さい。後で株式を分割し、増やすことはできますから、心配はいりません。私の場合、1株100万で数株だけ発行するという形で設立することもよくあります。

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posted by 高橋衛 at 12:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 法人の知識

2011年09月03日

領収書の発行

Q:売上金を現金で受け取ったときに発行する領収書は、きちんと印刷したものを使わないとダメでしょうか?

A:そんなことはありません。よく住所や社名を印刷した複写式の領収書を見ますが、必ずこういう領収書を作成して使わなければならないというわけではありません。

実際、どのような種類の領収書が使われているか、まとめてみます。

@複写式のもので、文具屋さんや100円ショップに売っているもの。コクヨなどが販売。

記入すると、そのまま複写されて、2枚目を切り離し相手に渡すタイプ。横長です。社名などはゴム印で押してあることが多い。複写なので、後でわからなくなることがないというのがメリット。ただし、独自性、デザイン性がないのが難点。

A複写式でないもの(左端にメモとして内容を自分で記載するもの。100円ショップなどで販売)。

横5pくらいの小さなもの。左端のメモがないタイプもあります。気軽に使えますが、確実に控えが残らないのが難点。経費的には安い。これも独自性、デザイン性はなし。

Bレジで作成する、いわゆるレシート

控えはレジの中にデータとして残ります。作成に時間がかからないところがメリット。レジがあればよいですが、外出先には持って行けないのが難点。コストはかかります。当然ですがレジを購入する必要あり。当方のような事業では不要です。電卓のような大きさのものもあります。独自性は出せます。当然ですがレシート=領収書です。

C独自に印刷屋さんに発注し、作成した複写式のタイプ

非常によく見かけます。基本的に大きなことが多い(横10pくらい)。厚めの紙のことも多く、それらしくはありますが、受け取った方は折り曲げにくかったり、整理して貼るときに場所を取るので、迷惑とも言えます。経費(印刷代)はかかります。

Dパソコンで自作した領収書(複写ではなく単票)

自分で領収書を作成して使ってもかまいません。私はこのタイプです。ワープロやプレゼン用のソフトでも可能です。名刺作成ソフトなどで作成することも可能です。私はA4用紙1枚に10枚程度取れるように作っています。
難点は複写にできないことですが、左端にメモ欄を作成し(これは渡しません。自分の手元に残ります)、そこに記入して後日の経理に備えておきます。私の場合、メモ欄と本紙は一緒に印刷し、はさみで切って渡しています。小切手帳や手形帳をご覧になったことがある方はわかると思います。同じパターンです。
当然ですが、このタイプを印刷屋さんで作成することも可能です。印刷屋さんなら、切取線をミシン目にしてくれると思います(手でちぎれるように)。

ほかにもあるかもしれませんが、だいたいこのくらいと思います。考え方としては、

@相手が経理をするときに困らないようにすること
A自分が経理をするときに困らないようにすること


この2点になります。相手としては、いつ誰に払ったのか、何に対して払ったのか(これは必須ではありません)、どのような手段(現金か小切手か)で払ったのか、これだけがわかれば問題ありません。お客さんに渡す物ですから、これは注意して下さい。

自分が経理をする場合は、いつ、だれから、いくらもらったのかが分かればよいわけです。必ずしも複写である必要はありません。よく「自分で作ってもいいんですか?」と聞かれますが、自分で作ってはいけないという決まりなど存在しません。自分でパソコンで作れば気に入った物が安く製作できます。ロゴなどをいれるのも簡単です。

自分で領収書を作成する場合は、連番を入れるようにして下さい。一番上から1、2、3と一枚ずつ番号を振ることです。これは対税務署対策です。売上をごまかしていないことを証明するためです。コクヨなどの領収書の場合、途中1枚でもちぎればすぐにわかります。ただ、自作の場合はわからない。

どういうことかと言いますと、売上をごまかそうとすれば、領収書を捨てるという行動に結びつきますね。証拠隠滅です。ただ、市販の複写式(コクヨなど)の場合は、ちぎって捨てれば後が残り、バレバレになりますから、そのような痕跡がなければごまかしていないということの間接的な証明になります。

一方、自作領収書の場合はきちんと製本してありませんから、ごまかそうと思えばごまかせるわけです。そこで、最初からきちんと大きめのホッチキスなどで数十枚を止めて、連番を振り、途中抜いたらすぐわかるようにしておきます。つまり「私はインチキしてません」ということをわかるようにしておくわけです。これは重要なことです。

領収書は相手や自分の経理的な側面、税務署対策の側面、あるいは広告宣伝の側面もありますから、開業前によく考えておきましょう。

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posted by 高橋衛 at 09:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 経理・税務

2011年09月01日

角印

Q:法人の角印とはどういう印鑑のことですか?どういう場面で押すのでしょうか?

A:以前、代表印のところで少し触れましたが、改めて説明しておきましょう。

角印というのは文字通り、四角い印鑑です。正方形です。一辺の長さが21ミリか24ミリで作られます。文字は篆書(てんしょ)の細字が一般的。

角印は必ず作成しなければならないものではありません。法的な義務は全くありません。作成せずとも何ら問題はありません。

ではなぜ作成し、使う企業があるのか、ということですが、次のような理由があると思います。

@代表印は重要な印鑑なので、滅多に押すべきではない。角印で代用できるなら代用すべきである。
A角印と代表印を二つセットで押印するとそれらしく見える
B代表印ではないが、それらしいので、代表印を押したくないときに代表印に代えて押してごまかすことが出来る。



@ですが、これは正しいと思います。代表印は法務局に届け出てある印鑑ですから、いたずらに第三者の目にさらすべきではないという考え方があります。偽造されるおそれがあるからです。また代表印を頻繁に使うと、印鑑がすり減ってしまい、印鑑証明書を取った場合、これと異なってしまう(現実にあります)という問題が発生しかねません。
そういう理由で、特に問題ないときは角印を押すという企業は多くあります。具体的には見積書、領収書などに押す場合が多いと思います。ただ、契約書など法人としての意思を明確にすべき場合には代表印を押すべきであるのは言うまでもありません。
ですから、相手の意思を確実に確認したいときは、必ず代表印が押されていることを確認して下さい。角印ではダメです。

Aについては見た目の問題です。角印と代表印二つ合わせてフルセットになり、これが一番好ましいと思いこんでいる人もたくさんいます。法的には代表印があれば必要十分なので、角印は「かざり」にすぎないわけですが、「角印もお願いします」と言われることもあります。

Bについては角印があればそれらしく見えるので、あいまいにしておきたいとき、後で逃げたいときなどに、「あえて」角印だけを押して代表印を押さず、ごまかしている例を散見します。いついつまでにお金を払います、などという債務の承諾書のような書類でよく見ます。とりあえずこれで追求をかわしたいが、払えるかどうかわからないから、あいまいにしておきたい、ということです。
代表印を押せば、会社の真正な意思表示と解釈できますから、逃げられません。しかし角印は法的な裏付けがない印鑑ですから、逃げようと思えば逃げられると考えるわけです。
しかし、訴訟などになった場合に、「角印だから本当の意思ではありません」と言えるかどうかは別問題です。角印を押したという行為があるわけですから。

このように角印はあったらあったで便利ですが、なくてもさして困らないという印鑑です。自分の事業において必要な場面があるのかないのか見極めて作成するか否かを決めて下さい。

法人印鑑3本セット、などと宣伝をよく見ますが、よく考えてから発注して下さいね。

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posted by 高橋衛 at 08:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 法人の知識

2011年08月27日

取締役の人数

Q:株式会社を設立しようと考えていますが、取締役は最低何人必要なのでしょうか?

A:簡単です。一名です。これで終わりにしても良いのですが、あまりに芸がないので少し説明します。

まず会社法上の規定から。

第三百二十六条  株式会社には、一人又は二人以上の取締役を置かなければならない。

第三十九条  設立しようとする株式会社が取締役会設置会社である場合には、設立時取締役は、三人以上でなければならない。




ちょっと年配の方ですと、「取締役は3人以上必要だ」と言われる方も未だにいらっしゃいます。これは以前、そのような規定があったためです。今はそのような規定はありません。参考までに昔の商法の規定を掲げておきます。以前はカタカナでした。

第二百五十五条  取締役ハ三人以上タルコトヲ要ス


いやいや上の39条に三人以上と書いてあるではないか、と言われそうですが、条件があります。「取締役会設置会社である場合には」と書いてあります。

取締役会はすべての株式会社にあるはずだと、これまたちょっと年配の方に言われそうですが、これも現在は任意です。一般的に中小企業では取締役会のない株式会社として設立する方が圧倒的に多数で、取締役会のある中小企業はかなり以前に設立された会社(現在の会社法施行前に設立された会社)と考えて間違いありません。

そういう現状ですから、これから設立する場合は、通常(個人レベルで開業するような場合)は取締役会を設置しないと覚えておいてかまいません。ですから、普通39条が適用される場面はほぼないと思います
(注意:もちろん取締役会を設置することは問題ありませんし、状況によっては設置した方がよい場合もあります)。

取締役の人数は株式の譲渡制限に関する規定を置くか否かによっても変わりますが、これは譲渡制限の規定の回で説明します。

とりあえず、取締役会を置かないのなら、一名でよい、と覚えておけば間違いありません。

余談ですが、法的には「一名」と書くべきで「1名」ではありません。条文をよく見て下さいね(間違いとまでは言えませんが・・)。

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posted by 高橋衛 at 11:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 法人の知識

2011年05月28日

設立費用その2(定款認証)

Q:株式会社を設立する場合、定款の認証に費用がかかると聞きました。いくらかかりますか?

A:会社法上の会社を作る場合は、定款(ていかん)というものをまず作成する必要があります。会社の憲法のようなものと考えて下さい。

この定款は作成しただけでは効力がなく、公証役場に持ち込んで、公証人という人に見てもらう必要があります。そこで手数料がかかるわけです。この手続きを「定款認証」と言いますが、この定款の認証が必要なのは株式会社だけです。他の持分会社(合名、合資、合同)の場合、定款は作成しますが、認証は不要です。NPOも同じです。

根拠法を見てみましょう。

(定款の作成)
第二十六条  株式会社を設立するには、発起人が定款を作成し、その全員がこれに署名し、又は記名押印しなければならない。
(以下略)

これが根本的な規定になります。記名押印ですから紙で作るわけですが、パソコンで作成(PDFファイルにします)したファイルに電子的に押印することも可能です(第2項に規定あり)。

次に認証の規定。

(定款の認証)
第三十条  第二十六条第一項の定款は、公証人の認証を受けなければ、その効力を生じない。


この規定があるために、認証の手続きが必要になります。認証の意味などについてはあまり深く考える必要はありません。

さて、これからが本題です。認証費用にはいくら必要か、ですが、電子的に行った場合は、次のとおりとなります。

1.認証の手数料 5万円
2.電磁的記録の保存 300円
3.同一の情報の提供 700円(いわゆる謄本と考えて下さい)
4.書面の交付による加算額 1枚20円(実際100円程度)

だいたい52,000円程度あれば足ります。この内訳の意味については知らなくても結構です。一応根拠を見ておきましょう。

公証人手数料令です。覚えなくて結構です。

(定款の認証)
第三十五条  会社法 (平成十七年法律第八十六号)第三十条第一項 (他の法令において準用する場合を含む。)並びに一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 (平成十八年法律第四十八号)第十三条 及び第百五十五条 の規定による定款の認証についての手数料の額は、五万円とする。


電子的に行わない方法、つまり紙で認証した場合は、別途、収入印紙を4万円貼らねばなりません。よって少なくとも私のような行政書士は電子的に行うのが通常と思います(4万円高い方法をわざわざ選択する理由がありません)。

行政書士や司法書士に依頼せずに自分でやる場合であっても電子的に行うことは可能です。ただ、パソコンやインターネットの知識が多少必要になります。

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posted by 高橋衛 at 21:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 個人か法人か

2011年05月22日

設立費用その1(登録免許税の続き)

Q:登録免許税のかからない法人はありますか?

A:登録免許税法は高いので、できたら払いたくありませんよね。では、登録免許税のかからない法人はあるのか、ということですが、あります。

NPO法人(特定非営利活動法人)です。NPO法人は設立時に登録免許税がかかりません。そういった意味では安く作ることの出来る法人と言ってよいでしょう。これ以外にも登録免許税をかけずに設立できる法人というものは存在しますが、考えなくて良いと思います。

昨日の追加ですが、有限責任事業組合(一般にLLPと呼ばれているもの)は、法人格はないのですが、登記することができるという珍しい形態です。このLLPを設立する際にも登録免許税がかかります。一律6万円です。

LLPは法人格はないのに、なぜ登記できるのか、ということですが、この登記は「組合契約の効力の発生の登記」といい、要するに組合契約が間違いなく行われているということを世の中に示すために行われるものと考えてください。ですから登記はするのですが、株式会社などの登記とは意味が異なります。株式会社などは登記によって新たに法人が生まれるのですが、LLPは登記しても新たに法人が生まれることはありません。LLPについてはいずれご説明します。

★当方仕事が非常に忙しいため、なかなか更新ができない状態となっています。ご了解ください。

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posted by 高橋衛 at 22:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 個人か法人か

2011年05月21日

設立費用その1(登録免許税)

Q:会社(法人)を設立するにはどれくらいお金がかかりますか?

A:非常によく聞かれる質問です。一度に全部説明しても良いのですが、長くなると読みにくいので項目別に一つづつ説明しましょう。

法人はいろんな種類がありますが、会社法上の会社(株式会社、合名、合資、合同)の場合で説明します。

まず、避けられない費用として「登録免許税」というものがあります。これはどこに支払うのでしょうか?登録免許税は国税、つまり国に対して支払います。普通、収入印紙を購入し、これを登記申請書に貼付して納めるという形をとります(現金納付も法律上可能ですが、実務上使われていません)。これを支払わずに会社を設立することはできません。必須の費用です。

税金ですから法律の根拠があります。「登録免許税法」です。ここで納めろ、と書いてあるから納める必要があります。条文を見てみましょう。

(課税の範囲)
第二条  登録免許税は、別表第一に掲げる登記、登録、特許、免許、許可、認可、認定、指定及び技能証明(以下「登記等」という。)について課する。


最初に「登記」とありますね。会社を設立するということ=法務局に登記を申請し、受理されることですから、支払わないといけないわけです。

金額はいくらでしょうか?これは種類によって異なります。

株式会社→最低15万円
合名会社・合資会社万円(一律)
合同会社→最低万円

最低と書いたのは、資本金の額によって異なってくるからです。株式会社の場合、登録免許税は資本金の1000分の7が原則です。ですから資本金500万円の場合、

500×0.007=3.5万円のはずですが、法律(登録免許税法)では「これによつて計算した税額が十五万円に満たないときは、申請件数一件につき十五万円」と書いてますので、3.5は15万円に満たないので、15万円になります。つまり、資本金が1円でも15万円かかるわけです。

では資本金がいくらまでなら15万円で済むのでしょうか?

15÷0.007=約2142万円。つまり2142万円までの資本金なら、資本金の額に関係なく15万円なのだということです。

合同会社の最低6万円も同様に考えてください。合同会社の場合は6÷0.007=約857万円が6万円で済む上限の資本金になります。

合名会社と合資会社は資本金の額に関係なく常に6万円です。人的なつながりを重視した、小規模な会社を想定していますので、資本金との関係性をもたせていないと考えられます。

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posted by 高橋衛 at 17:59| Comment(1) | TrackBack(0) | 個人か法人か

2011年03月11日

買取よりリースが得?

Q:リース料は経費になると聞きました。買い取るよりリースの方が得なのでしょうか?

A:経営の現場では、「それらしい嘘」あるいは「それは昔の話で今は違う」といった情報がまことしやかに出回っています。これもその一つ。リース契約の意味については以前説明しましたので省略します。

リース契約をしますと、一般的には5年間60回に亘って毎月リース代を支払うことになります。これが経費になるから、買い取るより得である、ということが未だに言われ続けております。これを検証します。

まず、リース契約をした場合のリース料は必ずしも経費にはなりません。国税庁のこのページをご覧になって下さい。詳しい説明は省きますが、リース契約しても毎月のリース料が経費にならない場合があります。商品を買い取って、その代金を分割払いで払っている(つまり割賦ということ)と解釈される場合があるということなのです。

この場合、例えば100万円のものをリース契約したとすれば、その100万円のものは一旦固定資産に計上し、減価償却をしていくことになります。毎月の支払は未払金の返済になります。つまり、経理処理としては、お金を借りて買い取った場合と同じになることがあるということです。

この段階でわかるように、昔よく言われていた
「買い取ると減価償却をすることになってなかなか経費に落ちないが、リース契約をすればすぐに経費に落ちて得だ」という主張は、今現在、正しくありません。「リース料は経費になる場合もあるし、ならない場合もある」、と言うべきです。

また、以前は固定資産を減価償却した場合、最後まで償却できませんでした。例えば、100万円のものを買った場合は、5万円はどうしても残ってしまったわけです。95万までは経費に落とせるが、最後の5万は経費処理できないということです。このことが「リースは全額経費処理できるから得」という主張の根拠となっていました。

ところが現在は、最後の1円まで経費処理(減価償却)できます。ここでも「リースは経費処理できるから買うより得」ということが言えなくなっているのです。

経費に落ちるか否かで考えると、買取の場合とリースの場合に違いはないと言えます。これが結論となります。これだけ覚えておけば十分です。

こう考えますと、一般的なリース契約と買取の場合の違いは、

1.リース契約は途中解約できない
2.リース契約は、買う場合に比較してリース料率(リース会社の利益=利息)分だけ高くなる
3.最終的に自分のものにならない

という点に集約され、ほとんどリース契約のメリットは見あたらないことになります。リース契約=お金を借りて物を買うが、最終的に自分のものにはならない契約、と言い換えることも可能と思います。つまりリース契約は、資金調達(=借入)の一種と考えるのが正解です。

※リース契約については、内容に応じて経費処理が異なります。上記はわかりやすさを優先し、誤解を恐れず細かな要件などを省略して書いています。すべてのリース取引に該当するものではありませんのでご注意下さい。

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posted by 高橋衛 at 13:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 経理・税務

2011年02月21日

法人の信用

Q:個人より法人の方が信用があるように思いますが、どうでしょうか?

A:確かに一般的にはそのように思われていると思います。ただ、現実的には「社長はどのような人なのか」「どのようなことをやっている会社なのか」ということが重要で、法人だから、というだけで信用してもらえるわけではありません

以前と異なり、最低資本金もなくなりましたから、たった一人で株式会社を名乗ることができるようになりましたので、株式会社=大きな組織という認識は既になくなっています。

株式会社であっても資本金が10万円などということであれば、信用してもらえるわけではないことは当然です。事実上の個人企業であることは明白ですね。

大手と取引をする場合は、法人であることを条件として求められる場合があります。このような事情から、やむを得ず法人化する方もいます。これは仕方ありません。

個人事業であっても、代表者がしっかりとしていれば、逆にへんな株式会社よりも好感をもってもらえるケースもあります

業種によっても状況が異なります。飲食店や食品関係ですと、個人か法人かはほとんど関係がありません。ところが建築業者などの場合は、法人の方が信用してもらえると思います。

おおまかに言うと、飲食を含めたサービス業は個人か法人かはほとんど関係がなく、製造業や何らかの物を作り上げるよう場合(除く食品)は法人の方がよいと思われます。医院が医療法人かどうかを気にする人はいないと思いますが、リフォームをしようというときは法人かどうかを気にする人が多いでしょう。

ただいずれにせよ、結局の所、形式だけで信用が得られることはないということは知っておいた方が良いでしょう。ただ大手と取引をする場合、金融機関と取引する場合は、法人格があった方が有利ということは言えると思われます。しかし、これも絶対ではありません。若干有利という具合に考えておけばよいでしょう。

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posted by 高橋衛 at 21:36| Comment(1) | TrackBack(0) | 個人か法人か